最終更新日:2025年04月03日
こんにちは、タク・ラッシュです。プログラミングと格安SIM比較が趣味で、効率化とコストパフォーマンスには常に目を光らせています。今回は、PC作業の生産性を左右するデバイス、マウスに注目。特に、人気のトラックボールマウス「ロジクール ERGO M575」が静音化&接続方式をアップデートした新モデル「M575SP」について、ロジカルに解説していきます。
- あだ名:タク・ラッシュ
- 趣味:サウナ、プログラミング、格安SIMの比較
長時間のデスクワークにおいて、手首や肩への負担軽減は重要な課題ですよね。また、カフェや共有オフィスなど、静かな環境での作業も増えています。そんな中、マウス本体を動かさずにカーソル操作ができ、かつクリック音も静かなトラックボールマウスは、まさに現代のニーズに応えるデバイスと言えるでしょう。
ロジクール M575SPは、従来モデルM575の優れたエルゴノミクスデザインはそのままに、クリック音を大幅に削減し、接続方式に最新のLogi Boltを採用した注目のモデルです。果たしてその実力は?従来モデルとの違いは?この記事では、製品スペックと実際のユーザーレビューを基に、M575SPが「買い」なのかどうかを徹底的に分析します。
トラックボールマウス選びのポイント:M575SPの位置づけ
トラックボールマウスを選ぶ際には、いくつかの重要な判断基準があります。M575SPがこれらの基準をどう満たしているか、見ていきましょう。
- 接続方式の安定性と汎用性:Bluetoothは手軽ですが、電波干渉が多い環境では不安定になることも。Logi Boltは、USBレシーバーを用いた独自のワイヤレス技術で、混雑した環境でも安定した接続を提供し、セキュリティも強化されています。M575SPはBluetoothとLogi Boltの両対応ですが、Unifyingレシーバーとは互換性がない点に注意が必要です。複数デバイスで使う場合、Bluetoothは1台のみのペアリングとなり、切り替えには再ペアリングが必要です。Logi Boltレシーバーなら複数デバイスを登録可能(レシーバーは1つ同梱)。
- 静音性:クリック音の大きさは、作業環境や個人の好みによって重要度が変わります。M575SPは、従来モデルM575と比較してクリック音を80%削減したと謳っており、静音性を重視するユーザーには大きなメリットとなります。
- エルゴノミクス(人間工学):長時間使用するデバイスだからこそ、手の形状にフィットし、自然な姿勢で操作できるかは極めて重要です。M575SPは、定評のあるM575の形状を継承しており、手のひらをしっかりサポートするデザインが特徴です。ただし、手の大きさによってはボタンの配置が合わない可能性もレビューで指摘されています。
- カスタマイズ性:ボタン割り当てやカーソル速度(DPI)の調整機能があると、より自分好みの操作感を実現できます。M575SPは、ロジクールのソフトウェア「Logi Options+」に対応しており、ボタンのカスタマイズや、複数の操作を1クリックで実行できる「Smart Actions」機能を利用できます。
- 解像度 (DPI):DPIはマウス感度を示し、数値が高いほど少ないボール操作でカーソルが大きく動きます。M575SPは400dpiから最大2,000dpiまで調整可能(初期値400dpi)で、作業内容に合わせて最適な感度を選べます。
- バッテリー寿命:ワイヤレスマウスではバッテリーの持ちも重要です。M575SPは単三電池1本で、Logi Bolt接続時に最長18か月という長寿命を実現しています。
ロジクール M575SP の人気の背景と特徴
M575SPが注目される理由は、従来モデルM575の完成度を引き継ぎつつ、現代のニーズに合わせて進化した点にあります。メーカー提供情報に基づき、その特徴を掘り下げます。
圧倒的な静音性:クリック音80%削減
最大の進化点は、やはり静音性です。従来モデルM575と比較して、クリック時のノイズを80%カット。これにより、深夜の作業や静かなオフィス、図書館など、音に気を使う環境でも、周囲を気にせず集中して作業に取り組むことが可能になります。カチカチ音によるストレスからも解放されるでしょう。
安定とセキュリティ:Logi Bolt ワイヤレステクノロジー
接続方式はBluetooth Low Energyに加えて、ロジクール独自のLogi Boltに対応。Logi Boltは、ワイヤレスデバイスからの干渉が多い環境でも、堅固で安定した接続を提供します。USBレシーバーを介して接続し、接続の中断を低減。さらに、連邦情報処理基準(FIPS)に準拠したセキュリティで、ビジネスシーンでも安心して利用できます。1つのLogi Boltレシーバーで、対応するマウスやキーボードを最大6台まで接続できるため、デスク周りのUSBポートを節約できるのもメリットです(本製品にはレシーバーが1つ同梱されています)。
注意点として、Logi Boltは従来のUnifyingレシーバーとは互換性がありません。また、セキュリティ向上のため、Logi Bolt接続とBluetooth接続を切り替える際には、都度再ペアリングが必要となります。
計算されたエルゴノミクスデザイン
スイスの「LOGI エルゴ・ラボ」で設計・開発された人間工学に基づく形状は健在。手のひらを自然に、かつしっかりと支えることで、長時間の使用でも手首や腕への負担を軽減します。マウス本体を動かす必要がないため、肩への負担も少ないのがトラックボールの利点です。右に少し傾けて配置されたスクロールホイールとクリックスイッチにより、親指でのボール操作と他の指でのクリック操作がより自然に行えるよう設計されています。
作業効率を加速する「Logi Options+」と「Smart Actions」
専用ソフトウェア「Logi Options+」(無料ダウンロード)を使えば、ボタンの割り当て変更やカーソル速度の調整が可能です。さらに、2023年5月に追加されたマクロ登録機能「Smart Actions」は特筆すべき機能です。複数のキー操作やアプリケーション起動などを、マウスの1つのボタンに割り当てることができます。例えば、「特定のフォルダを開き、関連するソフトウェアを起動し、定型文を入力する」といった一連の作業をワンクリックで実行可能に。これにより、定型作業の時間を大幅に短縮し、生産性を向上させることが期待できます。
環境への配慮
サステナビリティも考慮されており、製品はカーボンニュートラル認定を受けています。プラスチック部分には、認定済みの再利用プラスチックを一部使用(ブラック/グラファイトモデルで52%、オフホワイトモデルで21%)。パッケージもFSC認証を取得した紙素材を使用し、プラスチック包装を廃止するなど、環境負荷の低減に取り組んでいます。
精確なコントロールと長いバッテリー寿命
ロジクール アドバンス オプティカル トラッキング技術により、400dpiから2,000dpiの範囲で精確なカーソルコントロールを実現。低い電力消費も特徴です。バッテリーは単三形電池1本で、Logi Bolt USBレシーバー使用時には最長18か月という驚異的な持続時間(使用状況により変動)。頻繁な電池交換の手間がありません。
商品紹介:ロジクール ERGO M575SP 静音ワイヤレストラックボール
ロジクール ERGO M575SP

M575SPは、定評あるM575のエルゴノミックデザインを継承しつつ、現代のワークスタイルに合わせて静音性と接続性を大幅に強化したモデルです。デスクスペースを取らず、手や腕への負担も少ないトラックボールのメリットはそのままに、クリック音のストレスから解放され、より安定したワイヤレス接続環境を手に入れることができます。
カラーバリエーションは、Amazon.co.jp限定モデルのブラック(M575SPd/保証1年)のほか、通常モデルとしてグラファイト(M575SPGR/保証2年)とオフホワイト(M575SPOW/保証2年)が用意されています。機能は同じですが、保証期間と再生プラスチックの使用率が異なります。
Logi Boltによる接続は、特に複数のワイヤレス機器が飛び交うオフィス環境や、セキュリティが重視されるビジネスシーンでその真価を発揮します。Bluetooth接続も可能なので、レシーバーを使いたくない場合や、iPadOSなどLogi Boltレシーバーが対応していないOSでも利用可能です。
「Smart Actions」を活用すれば、日々のルーチンワークを自動化し、さらなる効率化を図ることも可能です。これは単なるマウスではなく、作業効率を向上させるためのツールと言えるでしょう。
基本情報まとめ
項目 | 仕様 |
---|---|
製品名 | ロジクール ERGO M575SP 静音ワイヤレストラックボール |
価格 (2025年04月03日時点) | ¥7,700 税込 |
型番/カラー/保証 | M575SPd (ブラック/Amazon限定/1年) M575SPGR (グラファイト/通常/2年) M575SPOW (オフホワイト/通常/2年) |
サイズ (幅×奥行×高さ) | 10.0cm x 13.4cm x 4.8cm |
重量 | 145g (電池含むかは要確認、通常含む) |
センサー | アドバンスオプティカル |
解像度 | 400 - 2,000dpi (初期値400dpi、Logi Options+で調整可能) |
ボタン数 | 5 (左右クリック、ホイールクリック、進む、戻る / Logi Options+でカスタマイズ可能) |
接続方式 | Bluetooth Low Energy / Logi Bolt USBレシーバー (同梱) |
バッテリー | 単三形乾電池 x 1本 (装着済み) |
電池寿命 | Logi Bolt USBレシーバー使用時:最長18か月 Bluetooth Low Energy使用時:最長18か月 (※製品説明にはLogi Bolt時のみ記載があるが、他モデルから推測。要確認) *使用状況により異なる |
操作距離 | 約10m |
対応OS | [Bluetooth Low Energy] Windows 10以降, macOS 11以降, iPadOS 14以降, ChromeOS [Logi Bolt USBレシーバー] Windows 10以降, macOS 11以降, ChromeOS |
静音性 | 従来モデルM575比 80%クリック音削減 |
その他特徴 | Smart Actions対応 (Logi Options+), 再生プラスチック使用 (ブラック/グラファイト52%, オフホワイト21%), エルゴノミックデザイン |
実際のユーザーレビューから見る評価
Amazonのレビューを見ると、多くのユーザーがM575SPの進化を高く評価しています。特に静音性とスムーズな操作感に関する肯定的な意見が目立ちます。
肯定的なレビュー
虎次郎さん (5つ星)
滑らか&静か
M570からの買い替えです。電源を入れて簡単にペアリング(Bluetooth)完了、クリック音はとても静かでトラッキングも滑らか。思っていた以上に満足しています。
(Amazonレビューより引用)
MasAさん (5つ星)
Bluetooth接続は1台!
トラックボール最高!もう普通のマウスには戻れない✨一度このトラックボールマウスを使うと、普通のマウスには決して戻れません!手を動かさずにカーソル操作ができるので、長時間の作業でも疲れにくく、快適そのもの。特に省スペースで使えるのが便利で、デスク周りがスッキリします。クリック音も本当に静かで、周囲を気にせず使えるのが嬉しいポイント。ただし、Bluetooth接続は1台までなので、複数デバイスを切り替えながら使う場合は都度切断が必要。私はその手間を避けるために、レシーバー運用にしています。トラックボールの操作感は慣れるとクセになる!普通のマウスが煩わしく感じるほど快適なので、興味がある人はぜひ試してほしいです💡🔥
(Amazonレビューより引用)
HayaMasaさん (5つ星)
ボタンのカチカチ音がほとんど無く、とても好印象です。
トラックボールマウス、慣れるまでに少し時間がかかりましたが、慣れると違和感なく使用できるようになり、マウスの接地面の問題も解消、細かい動きも逆にやりやすいように感じます。以前購入したM575Sと違い、M575SPdはボタンのカチカチ音がほとんど無く、とても好印象です。思い切って試して良かったと思いました。ありがとうございました。
(Amazonレビューより引用)
これらのレビューからは、静音性の高さ、スムーズな操作感、疲労軽減効果、省スペース性といったメリットがユーザーに高く評価されていることがわかります。M570やM575といった旧モデルからの乗り換えユーザーも、特に静音性の向上に満足しているようです。
注意点・懸念点を含むレビュー
一方で、いくつか注意すべき点も指摘されています。
Amazon カスタマーさん (4つ星)
初トラックボールマウス
慣れると普通のマウスに戻れないとの噂のトラックボールマウスに初挑戦。最初は違和感との戦いでしたが、数日すると「おお!これか!確かに便利だ!」となりました。しかし私の手は小さめなので戻る進むボタンの位置が厳しいですが、それ以外は最高ですね。クリック音がほぼしない、腕も疲れない、ボールは PERIPRO-303 GBK 34 mm に交換しました。
(Amazonレビューより引用)
Amazon カスタマーさん (3つ星)
右クリックがすぐ反応する
初めてトラックボールマウスを購入しました。操作は直ぐに慣れました。ボールの滑らかさや、手のフィット感はすぐ馴染んでいい商品だなと思いました。静音性も静かでいいです。ただ、実際に使ってみると右クリックの反応が良すぎて、手を軽く添えているだけで意図しない右クリックがしばしば発生してしまいます。右クリックしないように意識しても、右クリックが発生。。。(フォルダ操作とか怖い)ネットで購入しているので、自己責任と思いつつ高額なので悲しかったです。使用していません。このようなレビューは見かけなかったので私のマウスだけなのでしょうか。。
(Amazonレビューより引用)
hiroさん (4つ星)
使い方が変わり過ぎて使いこなせなかった
マウスは動かしてカーソルを動かすと言う癖が抜けず、トラックボールでカーソルを動かすのに神経を使いすぎて肩が凝ってしまいました。狭い机では使い勝手が良いのだろうけど私にはあいませんでした。
(Amazonレビューより引用)
JaTaさん (5つ星)
Logi一筋
4年お世話になった旧世代機M570からの乗り換えです。操作感は変わらず快適です。旧世代機に比べると、ホイールの押下時を含め全てのボタンのクリック音が大幅に静かになっていて素晴らしいです。ただし、本品は左ボタンに付いている小さなボタンが旧世代機より手前気味に来ているのか、人差し指をやや大きく曲げないと押し損ねてクリックに当たってしまうことがあります。また、ボタンがかなり軽い力で作動するためか、ホイールを回そうとすると右クリックメニューが開いてしまうことも多々あります。以前はそういう押し間違いはありませんでした。多少の不便はあっても使いやすいことに変わりはなく、Logiのトラックボールは今や私にとって必需品となっているので評価は高いままです。
(Amazonレビューより引用)
これらのレビューから、以下の点が注意点として挙げられます。
- 慣れの必要性:初めてトラックボールを使う場合、従来の「マウスを動かす」操作からの移行に慣れが必要。個人差はあるが、数日で慣れる人もいれば、合わないと感じる人もいる。
- 手のサイズとの相性:手の小さい人にとっては、「進む/戻る」ボタンの位置が少し遠く感じられる可能性がある。
- クリック感度:静音化に伴いクリック感が軽くなったためか、意図しない右クリックが発生するという指摘がある。特に右クリックボタンに指を置いたままにする癖がある人は注意が必要かもしれない(個体差の可能性も)。
- ボタン位置の微妙な変化:M570など旧モデルと比較して、ボタンの位置が若干変わっている可能性があり、乗り換えユーザーは微調整が必要になるかもしれない。
- Bluetooth接続の制限:Bluetoothでのペアリングは1台のみ。複数デバイスを切り替えて使いたい場合は、Logi Boltレシーバーでの運用が推奨される。
また、ボールの滑りに関しては、標準ボールでも問題ないという意見が多いですが、よりスムーズな操作感を求めて別売りのボール(例: PERIPRO-303)に交換するユーザーもいるようです。
まとめ:ロジクール M575SP はどんな人におすすめか?
ロジクール ERGO M575SPは、実績のあるM575のエルゴノミクスデザインをベースに、静音性と接続安定性を大幅に向上させた、非常に完成度の高いトラックボールマウスであると結論付けられます。
【M575SPが特におすすめな人】
- 静かな環境で作業する人: クリック音を気にせず集中したい、周囲への配慮が必要な方に最適です。
- 長時間のPC作業で手首や肩の疲れを感じている人: 人間工学に基づいたデザインと、マウスを動かさない操作スタイルが負担を軽減します。
- デスクスペースが限られている人: マウス本体を動かすスペースが不要なため、狭いデスクでも快適に使えます。
- ワイヤレス接続の安定性を重視する人: Logi Boltによる接続は、混雑した環境でも途切れにくい安定性を提供します。
- ロジクール M570/M575ユーザーで静音性を求めている人: 操作感の基本的な部分は継承しつつ、静音性が大幅に向上しているため、満足度の高い乗り換えが期待できます。
- 作業効率を上げたい人: Logi Options+の「Smart Actions」を活用することで、定型作業の自動化が可能です。
【購入前に検討すべき点】
- トラックボール操作への慣れ: 初めての方は、数日間の慣らし期間が必要になる可能性があります。
- 手のサイズとのフィット感: 特に手が小さい方は、ボタン配置が合うか確認(可能であれば店頭で試す)すると良いでしょう。
- クリック感度: 軽いクリック感を好まない、または意図しないクリックが気になる方は注意が必要です(個体差の可能性あり)。
- Bluetoothでの複数デバイス利用: Bluetooth接続は1台のみのため、複数デバイス切り替えが頻繁な場合はLogi Boltでの運用が基本となります。
- Unifying非対応: 既存のUnifyingレシーバー環境には統合できません。
結論として、ロジクール M575SPは、静音性、安定性、快適性を高いレベルで兼ね備えた、現代のワークスタイルにマッチした優れたトラックボールマウスです。いくつかの注意点はあるものの、それを上回るメリットが多く、特に静音性を重視するユーザーや、M575からのステップアップを考えているユーザーにとっては、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。効率性と快適性を求めるなら、導入を検討する価値は十分にあると、私は判断します。